シックハウス症候群対策の為の規制が導入された建築基準法改正。内装仕上に使用するホルムアルデヒドを発散する建材の制限
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ホルムアルデヒドに関する建材、換気設備に関する規制
シックハウス症候群対策の為の規制が導入された
建築基準法改正が平成15年7月1日に施行。
ホルムアルデヒド対策に於ける規制(3項目)
項目1 内装仕上の制限
内装仕上に使用するホルムアルデヒドを発散する建材の制限
規制対象となる建材は原則としてJIS、JASまたは国土交通大臣認定による等級付けが必要となります。
建築材料の区分 ホルムアルデヒドの発散 旧表示 JIS,JAS表示記号 内装仕上の制限
建築基準法の規制対象外 0.005mg/uh以下 少ない F☆☆☆☆ 制限なし
第3種ホルムアルデヒド発散建築材料 0.005〜0.02mg/uh以下 やや少ない E0,FC0 F☆☆☆ 使用面積に制限
第2種ホルムアルデヒド発散建築材料 0.02〜0.12mg/uh以下 やや多い E1,FC1 F☆☆ 使用面積に制限
第1種ホルムアルデヒド発散建築材料 0.12mg/uh超 多い E2,FC2 表示なし 使用禁止

【木質建材】 : 合板・木質フローリング・パーティクルボード・MDFなど
 壁紙、ホルムアルデヒドを含む断熱材、接着剤、塗料、仕上塗り材など

項目2 換気設備設置の義務付け

ホルムアルデヒドを発散する建材を使用しない場合でも、家具からの発散がある為、原則として全ての建築物に機械換気設備の設置が義務付けられます。

例外と緩和措置)

開口部及び隙間により換気が確保されている居室(換気回数0.5回/h相当)は適応除外になる場合があります。(伝統的な真壁造りの住宅でいくつかの条件を満たすもの)

一年を通じて居室空間のホルムアルデヒド濃度を0.1/m3以下に保つことが出来るものとして大臣認定を受けた居室は摘要除外

天井高の高い居室には換気回数を緩和する措置があります。

第二種・第三種の床面積制限と居室の種類及び換気回数
居室の種類 換気回数
(回/h)
所定係数 (参考)床面積に対する倍率
第2種 第3種 第2種のみ使用 第3種のみ使用
住宅等の居室 0.7以上 1.2 0.2 約 0.8    5
住宅等の居室 0.5〜0.7未満 2.8 0.5 約 0.3    2
住宅等の居室以外の居室 0.7以上 0.88 0.15 約 1.1 約  6.6
住宅等の居室以外の居室 0.5〜0.7未満 1.40 0.25 約 0.7    4
住宅等の居室以外の居室 0.3〜0.5未満 0.5 約 0.3    2

例1)【住宅の居室】 換気回数0.7回/h以上の場合

             第2種建築材料のみ使用の場合は床面積の0.8倍まで使用可能
             第3種建築材料のみ使用の場合は床面積の5倍まで使用可能

例2)第ニ種及び第三種建築材料が混在して使用される場合

             所定係数×第2種使用面積+所定係数×第3種使用面積≦居室の床面積
             所定係数は(居室の種類・換気回数・建築材料の種類に応じて設定)上記表を参照

居室以外の部屋の扱いとしては廊下、洗面所、トイレ、階段等は通常居室には含みませんが今回のホルムアルデヒド規制に於いては、常時開放された開口部を通じて居室と相互に通気が確保される廊下等が含まれるとされていますので換気・通気条件によっては規制対象となります。

項目3 天井裏等の制限

      aホルムアルデヒドの発散の少ない建材を使用
      b気密層または通気止めを設けて居室へのホルムアルデヒドの流入を抑制
      c換気設備を天井裏等も換気できるものとする

上記 a.b.c の何れかに該当

 【天井裏等】天井裏、小屋裏、床裏、壁、物置、その他これらに類する部分。押入やシステムキッチンなどの収納部分もこれに該当

 【ホルムアルデヒドの発散の少ない建材】第三種建築材料以上(第一種、第二種建築材料は、使用不可)